フスタゾールの効果、副作用、その他の特徴
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フスタゾールは咳止めとして使用される薬です。
このフスタゾールの有効成分はクロペラスチンというものです。
成人用のフスタゾール糖衣錠10mgの他、子供用のフスタゾール錠小児用2.5mgや粉薬のフスタゾール散10%という剤形が存在します。
ここではこのフスタゾールの効果、副作用、その他の特徴について詳しく紹介します。
フスタゾールの効果
フスタゾールは延髄に存在する咳中枢に作用して咳を止める薬です。
また、気管支平滑筋弛緩作用や抗ヒスタミン作用もまた咳に効果があります。
咳中枢に対する作用
咳中枢は延髄に存在します。
延髄は大脳の下部に存在する脳幹の最下部に存在する領域のことを指します。
延髄には呼吸の中枢など生命機能の維持に欠かすことのできない中枢(体の機能を調節する指令室のようなもの)が沢山存在しています。
その延髄に数ある中枢の中の1つが咳中枢です。
咳中枢はノドや気管支への異物侵入などの刺激を、知覚神経(刺激を伝達する電線のようなもの)を介して受け取り、その刺激が一定値以上になると、咳を引き起こすように指令をだします。
この咳が起こるために必要な刺激の値を閾値(いきち)といいます。
フスタゾールの有効成分クロペラスチンは咳中枢に作用して、咳の閾値を上昇させます。
咳の閾値が上がると、咳を起こすために必要な刺激量のハードルが高くなるため、ちょっとした刺激では咳が起こりにくくなります。
このようにして、フスタゾールは咳を止める作用を発揮するのです。
気管支平滑筋弛緩作用
フスタゾールは気管支平滑筋を弛緩させる作用も有しています。
気管支平滑筋とは、気管支の周りを覆うように存在する筋肉で、気管支平滑筋が収縮すると、気管支が圧迫され、気管支の内側の空間が狭くなります。
逆に気管支平滑筋が弛緩すると、気管支が気管支平滑筋に圧迫されなくなり、気管支の内側の空間が広くなります。
フスタゾールは気管支平滑筋を弛緩させるので気管支の内側の空間は広がります。
すると、呼吸の際に気管支の空気の通りはよくなります。
これによって、気管支表面への空気の圧力が軽減され、空気の圧力が誘発する反射的な咳が出にくくなります。
また、気管支が拡張することによって痰の切れがよくなることが期待できます。
抗ヒスタミン作用
フスタゾールは抗ヒスタミン作用という作用も有しています。
抗ヒスタミン作用とは文字通り人の体内でヒスタミンという物質の働きを弱める作用のことです。
ヒスタミンは人の体内で鼻水・鼻づまり・くしゃみといった鼻炎症状、じんましん・かゆみといった皮膚症状、アトピー咳嗽という咳症状を引き起こします。
咳の原因がアトピー咳嗽である場合にはフスタゾールの抗ヒスタミン作用が咳を止めるのに有効となります。
また、咳とともに鼻水の症状が起こっている場合にはフスタゾールはその鼻水を止めるのにも効果を発揮することが期待されます。
ただし、フスタゾールの持つ抗ヒスタミン作用は比較的弱いものです。
フスタゾールの特徴
非麻薬性鎮咳薬で依存性、耐性が生じない
咳止めの薬の多くは延髄の咳中枢に作用する中枢性鎮咳薬です。
中枢性鎮咳薬はさらに麻薬性鎮咳薬と非麻薬性鎮咳薬とにグループ分けすることができます。
麻薬性鎮咳薬は連用によって依存性や耐性が生じやすいのが特徴です。
依存性とは、薬の連用によって薬を使用し続けないと何らかの体の不調が起こるようになる状態のことをいいます。
また、耐性とは、薬の連用によってその薬の効果が徐々に効きにくくなる状態のことをいいます。
一方、非麻薬性鎮咳薬は、麻薬性鎮咳薬でみられる連用による依存性や耐性が生じないことが特徴です。
フスタゾールは非麻薬性鎮咳薬に該当するので、連用による依存性や耐性の心配をする必要がありません。
気管支平滑筋弛緩作用と抗ヒスタミン作用を併せ持つ
フスタゾールは延髄の咳中枢に作用するだけでなく、気管支拡張作用と抗ヒスタミン作用を併せ持つ薬で、これらの作用も咳の症状を鎮めることが期待できます。
この気管支平滑筋弛緩作用と抗ヒスタミン作用は他の非麻薬性鎮咳薬にはない作用です。
フスタゾールを服用できない人(禁忌)
フスタゾールを服用できない条件(禁忌)というのは存在しません。
つまり、どんな持病や併用薬がある方も服用することができます。
フスタゾールの用法用量
成人の場合
通常、成人の場合、1日にフスタゾール糖衣錠10mgを3〜6錠、またはフスタゾール散10%を0.3〜0.6g服用します。
これを1日3回に分けて服用します。
小児の場合
年齢に応じて、以下の1日量を服用します。
フスタゾール錠小児用2.5mg | フスタゾール散10% | |
---|---|---|
2歳未満 | 3錠 | 0.075g |
2歳以上4歳未満 | 3〜6錠 | 0.075〜0.15g |
4歳以上7歳未満 | 6〜12錠 | 0.15〜0.3g |
これを1日3回に分けて服用します。
フスタゾール散10%の味は?
フスタゾール散10%には特に味付けは施されていません。
ただ、甘味のある薬で比較的飲みやすい薬です。
フスタゾールと他の薬との飲み合わせ
フスタゾールと飲み合わせの悪い薬は存在しません。
よって、フスタゾール以外に併用している薬がある方でも飲み合わせの心配をする必要がありません。
フスタゾール服用中に起こる主な副作用
口の渇き
フスタゾールを服用中には口の渇きが副作用で起こることがあります。
これはフスタゾールの持つ抗コリン作用という作用が原因で起こります。
抗コリン作用とは、アセチルコリンという物質の働きを抑制する作用のことをいいます。
アセチルコリンは人の体内で様々な器官の機能を調節する役割を担っています。
アセチルコリンが担う体内の機能調節の1つに唾液の分泌が挙げられます。
アセチルコリンは唾液腺に作用して唾液の分泌を促します。
つまり、フスタゾールの抗コリン作用が唾液腺に働くと唾液の分泌が抑制されます。
これによって口の渇きが起こるのです。
胃のムカムカ、吐き気
フスタゾールを服用中には胃のムカムカ、吐き気が副作用で起こることがあります。
これもフスタゾールの持つ抗コリン作用が原因で起こります。
抗コリン作用は胃の運動にも影響します。
抗コリン作用が働くと胃の運動が抑制されます。
すると、胃の内容物が腸へと送られにくくなります。
これにより胃の中に食べ物、飲み物がたまりやすくなります。
この食べ物、飲み物が胃から食道へと逆流しようとすることで胃のムカムカ、吐き気が起こります。
また胃の内容物が多いことで胃酸の分泌が促され、これも胃のムカムカ、吐き気につながります。
妊娠中、授乳中のフスタゾールの使用
フスタゾールは妊娠中、授乳中の女性でも使用することができる薬です。

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- ジメモルファン(アストミン)の効果、副作用、その他の特徴
- ジメモルファン(アストミン)は咳止めとして使用される薬です。この薬は延髄の咳中枢に作用することで咳を止めます。比較的副作用の出にくい薬ですが、耐糖能異常を起こすこともあるので糖尿病の方はジメモルファン(アストミン)を服用する際にはより注意が必要です。
- ペントキシベリン(トクレス、ガイレス)の効果、副作用、その他の特徴
- ペントキシベリン(トクレス、ガイレス)は咳止めとして使用される薬です。非麻薬性鎮咳薬に分類されるため、依存性、耐性は生じません。また、ペントキシベリン(トクレス、ガイレス)は抗コリン作用、局所麻酔作用を併せ持つ咳止めの薬です。
- レスプレンの効果、副作用、その他の特徴
- レスプレンは咳止めとして使用される薬です。延髄の咳中枢に作用して咳を止めます。また、レスプレンは痰を切れやすくする作用も有しています。非麻薬性鎮咳薬なので副作用が起こりにくいです。
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- エリスロマイシン(エリスロシン)の効果、副作用、その他の特徴
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