残ってしまった薬はいつまで使える?
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病気の症状が落ち着いてしまうとついその時点で薬を飲むのをやめてしまいがちですよね。
本当は医師の指示通り薬を飲み切ることが理想ではあるのですが。
でも実は私も症状が落ち着くとつい薬を飲むのをやめてしまいます。
その残った薬はまた体調が悪化した時のために取っておこうとほとんどの方は考えるのではないでしょうか。
でも病院でもらった薬の有効期限は分からないものがほとんどです。
ここではどの程度の期間、薬が使用可能なのか紹介します。
シロップ薬の使用期限の目安
シロップ薬に関しては、病院や薬局で作られる際に、水などで薄めていることがほとんどです。
これは患者さんに飲み方が分かりやすいように容器の目盛に薬の容積を合わせる必要があるからです。
シロップ薬は水などで希釈すると日持ちがしなくなってしまいます。
一般的に薄めたシロップ薬の使用期限の目安としては、薬をもらってから長くとも2週間程度です。
粉薬の使用期限の目安
粉薬はシロップ薬と比較すると日持ちしやすいです。
ただ、粉薬も湿気を吸ってしまうと、有効成分が壊れてしまったり、カビが発生したりして使用期限が短くなってしまいます。
また、粉薬を2種類以上混ぜた形でもらっている場合にも、その組み合わせ次第では有効成分が壊れてしまうこともあります。
これらのことから粉薬の場合は以下の条件に該当する場合は服用しない方がいいです。
@薬をもらって半年以上経過している
A粉薬が湿気を吸って塊ができてしまっている(サラサラの状態ではない)
B2種類以上の薬が混ぜてある
錠剤、カプセル剤の使用期限の目安
錠剤、カプセル剤に関しては、PTPシートといってアルミやプラスチックに密封されている状態の場合は、ほとんどの薬は製造日から3年は使用できます。
薬をもらった医療機関でのその薬の回転率にもよりますが、薬をもらってから2年程度は使用可能です。
不安な場合は薬をもらった病院、薬局に問い合わせてみましょう。
ただし、薬をPTPシートから出して、半分に割ったり、複数種類の薬を袋詰めしたりしている場合には使用できる期間は短くなります。
この場合でも1年程度は使用できると思いますが、薬の表面が汚くなっていたり、カビがはえていたりする場合には飲まないようにしましょう。
目薬の使用期限の目安
目薬は開封していないものに関しては基本的には使用期限まで使用可能です。
目薬のボトルに使用期限が記載されているものが多いのでそれを確認するようにしましょう。
ただし開封したものに関しては、雑菌がボトルの中に侵入して中の薬液で繁殖するおそれがあります。
目薬には保存剤が入っているものが多いですが、それでも開封後2か月程度しか使用できません。
塗り薬の使用期限の目安
開封していないチューブの塗り薬に関しては、その使用期限まで使用可能です。
塗り薬のチューブには使用期限が刻印されていることが多いのでそれを確認しましょう。
一方で、開封済みのチューブに入った塗り薬は、容器の開口部に雑菌が付着し、容器内部の薬を汚染してしまうことがあります。
開封してから半年以内なら使用することが可能です。
また、軟膏つぼに入った塗り薬に関しては、薬をもらってから半年以内なら使用することができます。

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